皆さん、自分が子どものころや、学生時代に友人や先生から言われたこと、覚えていることありますか?
私はあります。
言われてうれしかったこと、衝撃だったこと、嫌だったこと、いろいろありますが、嫌なことや衝撃だったことの方が良く覚えている気がします。
ただ、そのエピソードはおそらく、言った側の人は覚えていないことの方がほとんどでしょう。
今回は、
「言った方は覚えてなくても、言われた方は覚えているから言葉選びは気を付けた方がいい」
をテーマに解説します。
何となくはわかっている人も、わかっていない人も、言葉選びは気を付けた方が良いと腑に落ちるような記事となっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
今回の記事はこんな人におすすめです。
- 何年も前に言われたことを覚えているけど、私だけ?
- なんか以前友人に言ったこと、私は覚えてないけど向こうは覚えてた
- 「そんな話した?」「あなたの作り話じゃないの?」と言われたことがある
それでは早速見ていきましょう
言われた側が覚えていて、言った側は覚えていない理由
悪口やひどい言葉って言われた側はよく覚えていますよね?
言った側にとっては大して覚えてもいないし、そこまで覚えられている認識もない。
なぜ言われた側だけ、ちゃんと覚えているのか、それには理由があります。
理由について解説していきます。
自分のことだから
言われた方は自分のこととしてとらえたことは、よく覚えています。
言う側からすると、思ったことを話しているだけで、言った言葉は相手に届くだけなので、自分のこととして意識していません。
ただ、言われる側にとっては投げかけられた言葉は自分のこととしてとらえます。
ここに両社の意識に違いが生じています。
当然ですが、自分事となると、強く意識を持って話を聞こうとしますよね。
自分の仕事にかかる話、将来にかかる話し、自分の資産の話、興味のある趣味の話など…
こういった自分事としてとらえて、話を聞いている人は、話をする側の人よりも細かなところを覚えていることが多くあります。
この意識が、言った側が意識していない言葉も、言われた側が覚えている要因としてあげられます。
言った側は大して意識していないから
勉強や知識の理解を深める面では、人に対して話することは大きな理解につながります。
ただ、日常会話では言う側は大して意識していません。
人間、ある程度成長してくると、考えていることをスムーズ言葉にできるようになり、意識せずとも会話できるようになります。
この「意識せずとも」が大きなポイントで、意識していないということは考えていないということです。
口走ってしまったことも、意識していなければ覚えていることはありません。
自分のこととして聞いている人の方がよく覚えているのは当然でしょう。
言われた側の価値観や考えと違っているから
言った側と言われた側の価値観や考え方が違っていると、言われた側の方が良く覚えていることがあります。
言った側は自分の価値観の通りに話をして、吐き出すだけです。
ただ、言われた側については、受け取った言葉を、自分の価値観や考え方にあてはめ、共感できるのか、できないのか、考えています。
この工程を挟んでいる言われた側の方が、よく覚えているのは当然です。
- 友人が旅行はお金の無駄って言ってたけど、自分は旅行が最高の趣味だ
- 職場の上司はミスしてもいいから早くと言ったけど、この仕事は正確性の方が重要だろ
- 先輩に対してタメ口してる後輩いるけど、自分なら絶対しない
こんな風に、自分の価値観や考えとずれているケースを目撃したり、聞いたりするとよく覚えているのは、言われた側がよく考えているからです。
言葉選びに注意する方法
言われた側がよく覚えている理由について、理解できましたか?
よく覚えられているとしたら、うかつな発言何なんてできなくなってしまいますよね?
ここからは言葉選びに注意する方法を紹介していきます。
小学校の道徳の授業みたいになりますが、大切なことなので、一緒に学んでいきましょう。
ちょっとした意識から、言葉選びに注意できるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
相手の気持ち・立場を考える
まずは相手の気持ち・立場を考えましょう。
どんなに気の知れた相手でも、自分とは違った環境で育ってきています。
違った環境で育つと、価値観、性格、好きなもの、嫌いなもの、大切なもの、全然違います。
意見や価値観が完全に一致することはありません。
- 自分はのんびり過ごしたいけど、相手はとにかく成長したい
- 自分は今が大切だけど、相手は未来を見ることが大切
- 自分は一人の時間が何よりも大事だけど、相手は人といる時間が何よりも大事
自分と他の人は全く違うことを意識することで、相手に対する配慮を身につけることができます。
「自分はこう思うけど、相手はこう思うから、そこを配慮して発言しよう」
これだけで、相手を傷つけるような発言は間違いなく減ります。
自分が言われたらどう思うか考える
次は自分だったらどう思うかを考えてみましょう。
先ほどは相手の価値観に目を向けましたが、自分の価値観目線でも考えてみることも大切です。
価値観が違っていると言っても、同じ人間。
嫌なことや悪口を言われてうれしい人はまずいません。
ここで、自分が同じことを言われたらどう思うのか、考えてみると、案外自分も嫌な思いすることがあることに気付くと思います。
「自分が言われて嫌なことは相手にしない」
小学校で教わりましたよね?
大人になってできないと、子どもに対しても偉そうなこと言えませんよ?
大人になってもできていない人多いので、気を付けてみてくださいね。
間を取る
間を取ることも言葉選びを気を付けるいい方法です。
つい相手と会話していると、思考のペースが急激に加速して、次から次に言葉が出てくると思います。
ただ、そんな時に出てくる言葉は、意識していない(考えていない)言葉で、重みがありません。
逆によく考えられた言葉は、思考で練り上げられた重い言葉になります。
岡田斗司夫さんのYouTubeにて、戦闘思考力についての解説がありますので、ぜひ見てみてください。
つい思いついた言葉を口走ると、自分の意識していない言葉で相手にぶつけてしまい、自分は覚えていないし、相手は覚えているといった最悪の状況になります。
そんな時は少し、間を取って、考える時間を作ってみましょう。
- 深呼吸する
- すぐに返答せず、後でメールで返事しておくと伝える
- トイレに行ったり、コーヒー飲んだりしてから考える
上記は一例ですが、これだけで考える時間が取れるようになります。
ぜひ実践してみてください。
私が過去に言われたこと
さて、ここまでで解説は終了です。
参考までに私が過去に言われて覚えていることを紹介します。
特に有益な話にはならないかもしれませんが、
「ぼんみたいな人はこんなことを覚えているんだな、気を付けよう」
といった風に考えるきっかけになればいいと思います。
ちなみに紹介しているエピソードに出てくる方については、非難するつもりもないし、憎んでいるわけでもありません。
むしろ、今でも仲がいい人はいます。
部活の顧問の先生に言われたこと
学生時代の部活の顧問の先生に言われたことはいくつか覚えていますが、一つだけピックアップします。
先生は最初、
「私は誰にも特別扱いしない。入部も勧めたことはないし、自分たちで選んできた道だ。」
と言っていました。
その言葉に何の疑いもなかったし、自分は自分で選んだから、一生懸命頑張ろうと思っていました。
ただそこから1~2年経ったある日。
「私は入部勧めたことはない。ただ〇〇だけは入部させたかったからさせた。」
みたいな発言を聞きました。
この言葉を聞いた瞬間、
「前言ったことと違うじゃん…」
と思う私がいました。
多分この言葉は特に先生も意識していないし、後に生徒同士でも話題になることはなかったので、覚えていないと思います。
ただ、私の頭には今でも残っていて、結構衝撃的な発言だったので記憶に残っています。
部活の後輩にされたこと
こちらも学生時代の部活のエピソードです。
私は部活内でもカーストは低く、正直後輩からも舐められていたと思いますが、その中でも一つピックアップして紹介します。
部活の道具の準備中の出来事。
自分の持ち場は準備が終わり、次の準備をしていましたが、人が足りなかったため、後輩に助けを求めました。
「終わったら、こっち手伝ってもらえん?」
こう問いかけましたが、返答はなし。まさかのスルー。
かなり衝撃でしたが、準備を続けているの、少し時間が経って、走って手伝いに来たさっきの後輩たち。
走ってきた元は、私と同い年の仲間。
「ああ、私の言うことは聞かないけど、他の人の言うことは聞くのね。」
悪気はなかったのかもしれませんが、私にとってはかなり衝撃的でしたね。
部活の同級生に言われたこと
さっきから部活の話ばかりですが、ご容赦を。
入部したての時。
練習試合が終わり、道具の片づけをしていた時でした。
まずは自分の荷物よりも、共用の道具の片づけをしていた私。
皆は自分の分だけ終われば、先輩たちと談笑したりしていました。
私は「ちゃんと片付けしようよ」と言えない人だったので、せっせと片づけをして、終わらせました。
やっと共用の道具が終わって、自分の片づけを始めた時。
「早くしろよ。ぼんを待ってるんだよ。」
と言われました。
最初何言ってるかわかりませんでしたが、数秒後。
「いやいや、あなた達が何もしてない時、自分の荷物後回しにして道具片付けたの私ですけど!?」
と思いましたが、言葉にできず…
多分、皆は片付け終わっているものと思っていたのかもしれませんが、片付けていた私からするといたたまれない気持ちになりましたね。
職場の先輩から言われたこと
社会人1年目の時でした。
仕事にも慣れず、なかなか仕事も覚えられない、ミスはする、言われたこともできない…
こんな毎日を過ごしていました。
そんな時のある日の食事中。
別部署の先輩社員から、
「ぼんのいいところは何だろうなぁ。」
こう言われました。
仕事に自信のなかった私は、
「自分にはいいところ何にもないんだろうなあ」
こう思いました。
多分先輩社員は悪気がなかったとは思いますが、やはり言われた側の心には残ってしまいますよね。
言葉選びを気を付けて将来の自分を守ってあげよう
今回は言葉選びについて紹介しました。
言葉は、時に武器になり、防具になり、凶器になり得るものとなります。
意識せずに凶器と化し、人を傷つけてしまうこともあります。
傷つけられた側はその時、1か月、1年、数年経っても覚えていることがあります。
意図せず傷つけて、人から変に憎まれないようにするためにも、今回紹介した記事を参考に、言葉選びを気を付けるようにしましょう。
この記事を読んでくれた人が、言葉選びに悩まず、よりよい人間関係を築けるようになることを祈っています。